2週間前ほどの記事になりますが、この度、医師の村中璃子さんがジョン・マドックス賞を受賞されました!おめでとうございます!日本人初の快挙ですが、この話題は、日本国内でほとんど報じられておらず、残念でなりません。自分のための覚え書きということで取り上げたいと思います。
ジョン・マドックス賞とは
ジョン・マドックス賞は、公共の利益に関わる問題について健全な科学とエビデンスを広めるために、障害や敵意にさらされながらも貢献した個人に与えられる国際的な賞。
と、Wikipediaにあります。健全な科学とエビデンス(根拠)に基づいて公共の問題の解決に貢献した方が受賞する賞です。また、同ページによれば、ジョン・マドックス氏は科学雑誌『ネイチャー』の編集長を22年務められ、科学への理解を高めるために尽力された方だそうです。
村中璃子さんの受賞内容
医師兼ジャーナリストである村中璃子さんは、子宮頸癌の原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)とそのワクチンに関する情報をエビデンスに基づき追究され、また、その正しい情報を広めようと活動されてきました。
2013年4月に定期接種となった子宮頸癌ワクチン。しかし、その2ヶ月後に日本政府は積極的な接種を一時的に控えるという決定を下しました。接種による重度の副反応が取りざたされ、話題になりました。→ 子宮頸がんワクチンの副反応、新病態の可能性も 70%を超えていた接種率も今では1%程度に落ち込んでいるという現状のようです。
村中さんはジョン・マドックス賞受賞スピーチにて、こう仰られています。
世界中どの国でも新しいワクチンが導入されればそれに反対する人は必ず出てくる。しかし、日本には、他の国にはない厄介なことが2つあった。ひとつは、政府がサイエンスよりも感情を優先した政策を取ったこと。もうひとつは、わざわざ病名まで作って、子宮頸がんワクチンによって引き起こされたという薬害を唱える医者たちが登場したことだ。
その名はHANS(ハンス)、子宮頸がんワクチン関連免疫異常症候群。HANSを唱える医師たちの主張は、患者の訴えと印象に基づいており、決して、エビデンスを示すことはなかった。代わりに、エビデンスを示せないのは、現代医学が十分ではないからだと糾弾した。しかもHANSは「ワクチン接種から何か月、何年経っても起き」「消えてもまた現れ、一度なったら決して治らない」のだという。
村中さんは、この副反応に科学的根拠は無いとし、3年にわたり、被害を訴える方々や医療関係者に取材を続け、感情論ではない根拠に基づく情報を広めてきた活動が、今回の受賞となったようです。
下記の受賞スピーチはぜひお読み頂きたいです。医師として人を救いたいという気持ち、ジャーナリストとして正しい情報を広めなければという使命感を感じました。蔓延する感情論に押し流されず、戦い続けてこられた村中さんを同じ日本人として誇りに思うと同時に、マスコミから持たされる情報の危うさを感じずにはいられません。(全国紙では産経新聞だけが取り上げられたようです。)
たくさんの方に読んでいただき、あたたかいメッセージ、サポートをたくさんいただき感激してます。改めて皆さんに感謝の気持ちを伝えます。ロンドンの受賞式で下手な英語でスピーチした時も会場は泣いてました。真実は言葉の壁を超えると感じた瞬間でした。
「10万個の子宮」https://t.co/UhBArru3G2
— 村中璃子 RIKO MURANAKA (@rikomrnk) 2017年12月14日
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