去る11月25日(土)、11月26日(日)、京都国際交流会館で行われました日本鍼灸史学会に参加・発表して参りました。その模様を写真とともにお伝え致します🍁
11月25日(土)
よく晴れた11月の京都。絶好の行楽日和。目の前は南禅寺という立地にある京都国際交流会館にて、2日間開催されました。
会場は敷地内別棟の特別会議室です。会場前の看板をパシャリ!
施設内は結婚披露宴でも使用できる素敵な内装です。何度もお世話になっております。準備が終わり、1日目の始まり!
1日目は、中国の鍼灸や日本の鍼灸、訓詁、脈診に関する一般講演13題あり、その中には鍼屋岩田院長も「雲海士流の鍼灸」について発表しました。
午後は、橋本厳先生(経絡治療学会事務局長)をお迎えし、シンポジウム「岡部系と井上系、それぞれの六部定位診」がありました。経絡治療の流派である岡部系と井上系。1つの事柄に対する捉え方を比較し、お互いの交流を深めるシンポジウムです。今回は「六部定位診」を題材に、両流派の違いがはっきりと分かる内容でした。
11月26日(日)
2日目の一般講演のトップバッターは、私の発表「明代の鍼灸 第7報-万暦年間 その1-」でした。中国明代の全盛期である万歴年間の鍼灸を調査研究した発表!ですが、学会追い込みであまり寝てなかったせいか、発表時の記憶があいまい・・・💧ですが、頑張りましたよ!
発表が終わったあとは、肩の荷が下りましたが、運営のお仕事もしておりますので、まだまだ気が抜けません!
2日目は、中国の鍼灸や病證、日本の鍼灸、蔵象についての一般講演12題がありました。なかでも、研医会図書館所蔵の脈書についての発表内容が貴重なものでした。画像を交え、研医会図書館のある脈書を余すところなくご紹介下さいました(もっと見たかった!!)。シンポジウムの内容にもあるように、わたしたちは診察に脈診を用います。ですので、脈診の勉強は欠かせません。いつ、どのようなことが書かれた本なのか、知るのも診察に繋がる大事な勉強なのです。
午後は、池田知久先生(東京大学名誉教授 東方学会理事長)による特別講演「中国における性三品説の成立と展開 -人間本性の平等と不平等をめぐって-」でした。
聞きなれない「性三品説」についての解説とその歴史を分かりやすく講演いただきました。「性三品説(せいさんぴんせつ)」とは
中国哲学の性論の一つで,人間の本性には,上中下の3等があるとする説。人間を上知,中人,下愚に分ける考えは,『論語』にもその原型がみられるが,これが性論として確立したのは後漢以後のことである。
とあります(コトバンクより引用)。前回の『淮南子』もそうでしたが、人間をどういう生き物であると捉えるか、どう生きていくべきかを考えることは、どう国や人民を治めるべきかにつながっていく。現代において、自分が国を治めることは無いけれど、自分と向き合い、自分を治めるためには欠かせない講演だったと思います。
簡単ではありますが、レポートを終わります!
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